始まる前はまだかまだかと心待ちにしていた2022年シーズンも
ポストシーズンを残すのみとなりましたね。。。
中日ドラゴンズはというと・・・

66勝75敗2分の借金9で6位に沈みました。
なんといっても得点力の少なさ。
二リーグ制以降昨年の405点に次ぐ歴代2位の低さの414点
投手陣は後半戦いつもの調子を取り戻していただけに、
深刻な得点力不足が昨今のドラゴンズの大きな課題となっています。
今シーズン何がダメだったかといわれると
ほぼ全部なんで、その件についてはまたブログを書きたいと思います。
そんな中、(情けない)攻撃陣で明るい話題をもたらしてくれた選手がいます。
その選手とは
岡林勇希選手!!!
今シーズン161本もの安打を放ち、見事
高卒3年目でイチロー選手以来NPB史上2人目の最多安打を勝ち取りました!
ほんとにすごい!!特に最後の固め打ちは本当にしびれました!
今日はそんな天才岡林勇希選手について紹介していきたいと思います!
ドラフト指名~プロ入り
岡林選手は2019年ドラフト5位で三重県の菰野高校から
なんと投手として中日ドラゴンズに指名されています!
2019年の全指名選手はこちら

この年はドラフト1位でオリックス、ソフトバンクとの三球団競合を制し石川昂弥選手の
獲得にも成功しています。
将来の主砲候補の獲得に沸く中、岡林勇希『投手』は当時、
“MAX153km/hの速球を持つ素材型の投手”であるとともに“俊足強肩巧打の外野手”として
数年後のドラゴンズの中心的な存在になることを望まれている選手でした。
私自身申し訳ないんですが、「線の細い投手だなぁ。まあ何年後かに一軍で観れたら御の字や」
ぐらいとしか思っていませんでした。(ごめんなさい)
そんな岡林『投手』ですが、新人合同自主トレ後、当時担当の清水スカウトに
「野手の方がチャンスも多い。足と肩を期待されていると思うので、自分が持ってる武器を最大限に生かしたい」
と自ら進んで野手として生きていく道を決めました。
当時のファンの反応は・・・・(某ドラゴンズ超王手まとめサイトから拝借)

とまぁこんな感じで投手王国再建を望むファンからは野手専念を惜しむ声もありました。
ただその身体能力の高さから期待する声も多く不動のリードオフマンであった大島洋平選手になれると
早い段階でささやかれていた選手でもありました。
ここから『野手』岡林勇希の伝説が始まります。
プロ入り1年目
プロ入り1年目
春季キャンプからその非凡な打撃センスを発揮します。
数多くの球界OBの方から打撃センスはピカイチと評されており
なんとその前年鳴り物入りで入団した根尾昂選手よりも対応力は上だと言われることあり
守備でも強肩を活かしたレーザービームを披露していました。
練習試合では長打も生まれる等、充実したキャンプを過ごしていました。
その後、開幕は2軍スタートでしたが、コロナで中止になった4月5月を除くと
ファームで6月7月8月と3割を超える高打率をマークしました。
ただ、9月10月は疲れが見え始め打率を落とし体力面での課題も見つかりました。
ファームでの好調ぶりもあり7月に一軍にも呼ばれ、プロ初ヒットも放つなど
高卒一年目の野手としては非常に充実したシーズンを過ごしたと思います。
プロ入り2年目
前シーズンの勢いそのままにフェニックスリーグでも好調を維持し、
春季キャンプでは3年目の根尾昂選手とともに1軍スタートとなりました。
キャンプでは当時臨時コーチであった立浪和義監督からの熱血指導の甲斐もあり
見事開幕一軍の切符をつかみ取りました!

シーズン直後一軍でなかなか出場機会に恵まれず、
すぐに二軍降格を命じられた後、ファームの試合で打ちまくり
シーズン終盤9月28日に再び一軍に昇格します。
1年目の活躍からすると少し寂しい結果になってしまいましたが、
それでも10月の試合では初めてのお立ち台に上がるなど、
改めて来シーズンへの期待を持たせる形でシーズンを終了します。
プロ3年目 開幕~春
更なる飛躍が期待される3年目のシーズン
立浪和義新監督の下、レギュラーとして期待される中、
オープン戦で好調を維持し続けます。
ですがそんな岡林にアクシデントが襲い掛かります。
3/20のオープン戦二塁に滑り込んだ際右手薬指を負傷します。
開幕レギュラーはほぼ手中に収めていただけに首脳陣も頭を悩ませていました。
ですが岡林は痛みに耐え見事開幕レギュラーの座を勝ち取ります。
そして自身初の開幕スタメンで始まった2022年シーズン
開幕カードの巨人戦で凄まじい活躍をします。
3連戦で2度の猛打賞も含む
打率.429(14-6) 0本 1打点 出塁率.467 長打率.500 OPS.967
という2番打者として十分すぎるほどの活躍をしました。
ちなみに1番打者を担った大島洋平選手の成績は
打率.429(14-6) 0本 2打点 出塁率.500 長打率.429 OPS.929
とこちらも素晴らしい成績を残しています。
あれ・・・なんでこれで巨人に負け越してるの・・・・????
そして開幕からの好調を示す打席といえばこれ!
2021年シーズン、1得点も奪えなかったカープ守護神栗林良吏投手に
初のセーブ失敗を付けるサヨナラタイムリーを放ちました!
当時DAZNで観てましたがまさか栗林から打つとは思わず、
この子天才かもしれんと思うきっかけとなりました。
順調そうに見えた彼でしたが、初めてのレギュラー選手を襲う”あれ”が
岡林に襲い掛かります。
それは『疲労』、フルシーズンを戦い抜いたことが無い岡林は
他の選手と同様『疲労』のせいか打率を急激に落としてしまいます。
5月末には一時、2割2分台まで打率も落ち込み、このまま再調整として
二軍に行ってしまうのかと思っていましたが立浪監督は我慢強く岡林を使い続けました。
そして岡林はその期待にバットで応え始めます。
プロ3年目 夏~シーズン終了
疲労による不調で2試合スタメンから外れはしたものの、そこから岡林はもう一度息を吹き返します。
6月下旬からオールスター前まで打ちに打ちまくり、一気に打率を.280まで押し上げました。
そして7月凄まじい記録を残します。
打率.375(72-27) 0本 7打点 出塁率.423 長打率.472 OPS.895
岡林勇希完全復活です!
9月には自身初の規定打席到達も果たしており、
この段階でも高卒野手3年目の選手としては十分すぎるほどの活躍を残していました。
また、打撃だけなく強肩と脚力を活かした守備も一級品で
8月時点でのUZRはなんと21.8!!
これは12球団でもダントツの数字です。(2位が西武外崎修汰選手の15.5)
好守に渡って活躍を続ける岡林選手にある二つの記録が見えてくるようになりました。
一つ目それは
若き立浪和義選手が残した
高卒3年目球団最多安打記録155本
このままの調子でヒットを量産し続けることができればミスタードラゴンズ、
立浪監督の記録に手が届きます。
そして二つ目は
シーズン最多安打
こちらは高卒三年目での受賞となるとあの伝説のイチロー選手と以来二人目となる快挙です!
大きな二つの記録を前にしても岡林選手はいつもと変わらず。
いや、そのプレッシャーを跳ねのけ更なるラストスパートをかけます。
まずは一つ目の大記録
高卒3年目球団最多安打記録155本
9/27に見事達成!ファールで粘った後、うまくレフト線へ運ぶ技ありのヒットでした。
155本目のヒットを記録した時点での安打ランキングはこちらです。
1位 岡林勇希(中) 155安打 残り4試合
2位 佐野恵太(D ) 154安打 残り6試合
2位 近本光司(神) 154安打 残り2試合
2位 中野拓夢(神) 154安打 残り2試合
5位 村上宗隆(ヤ) 151安打 残り5試合
5位 坂倉将吾(広) 151安打 残り3試合
この時点で1位に躍り出てはいますが、
残り試合数が2位の佐野選手の方が2試合多く事実上2人の争いとなっていました。
そしてそんな二人が直接対決する対DeNA戦で岡林選手はとんでもないことをやってのけます。
なんと4打数4安打の大活躍!
これで最多安打はほぼ手中に収めた。。。かに思えました
しかし、相手は2020年首位打者を獲得した佐野選手。
一筋縄ではいかせてくれません。
ドラゴンズの試合のなかった日の巨人戦でマルチヒットを記録し、
159安打で並ばれてしまいます。。。
10/1時点の最多安打争いはこちらです。
1位 岡林勇希(中) 159安打 残り1試合
1位 佐野恵太(D ) 159安打 残り2試合
3位 中野拓夢(神) 155安打 残り1試合
3位 坂倉将吾(広) 155安打 残り1試合
5位 近本光司(神) 154安打 残り1試合
6位 村上宗隆(ヤ) 153安打 残り2試合
なんとしても最終戦ヒットを積み重ねたい岡林ですが
ここでもマルチヒットを記録し、安打数を161本に伸ばします!
対する佐野選手は1安打を記録し、160本
残すは次の日のDeNAの試合を残すのみとなりました。
祈るように試合を見守るドラゴンズファンも多かったと思います。
佐野選手は最終戦1安打に終わりました。
この瞬間2022年最多安打タイトルを獲得しました!!!!!!!!!!
やったあああああああああああああああああああああああああ!!!!!!
高卒3年目ではイチロー以来2人目となる達成です!
本当に一年間よく戦い抜きました!
不調を自らのバットで打ち砕いた結果のこの大記録!
本当に偉い!偉すぎる!
最終的な成績は
142試合 打率.291(553-161) 0本 32打点
25二塁打 10三塁打 24盗塁 出塁率.329 長打率.373 OPS.702
最多安打 最多三塁打と堂々の成績を残しました!
UZRも26.7とダントツの数字で、WARはあの村上宗隆(10.4)に次ぐ2位(6.7)!!
ドラフトでは投手として指名された高校生が、3年目でここまでの成績を残すなんて
誰が予想できたでしょうか。
疲労はもちろんとてつもないと思います。
ここからは少し体を休めて。
と言いたかったんですが、なんと秋から始まるフェニックスリーグにも参加予定とのこと。。。
ドラゴンズファンとしては頼むからケガだけには気を付けてと願うばかりです。(笑)
最後に
高卒3年目にして素晴らしい成績を残した岡林勇希
来シーズンは他球団から厳しいマークを受けることになると思います。
持ち前の積極性で今年の記録をすべて塗り替えるぐらいの活躍を見せてほしいです!!
本当に最多安打受賞おめでとう!!!!!!

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